羽の情報便70   復興財源確保法の成立

積み残しとなっていた平成23年度税制改正法案と東日本大震災の復興財源確保に係る特別措置法案が、11月30日の参議院本会議で可決・成立、12月2日に公布・施行されました。今号では、復興財源確保法について簡単にご紹介します。
 
1. 復興特別法人税
法人(内国法人および外国法人)には、復興特別法人税が課されます。

<課税事業年度>
平成24年4月1日から平成27年3月31日までの期間内に最初に開始する事業年度開始の日から同日以後3年を経過する日までの期間内の事業年度(3年間)

<課税標準>
各課税事業年度の基準法人税額(特定同族会社の特別税率、所得税額控除、外国税額控除等の適用前における各事業年度の所得に対する法人税の額)

<税率> 10%

2. 復興特別所得税
個人及び法人には、復興特別所得税が課されます。

<課税年度>
平成25年1月1日から平成49年12月31日まで(25年間)

<課税標準>
下記の区分に応じそれぞれに定める所得税の額(外国税額控除を適用しない場合の所得税額)

@非永住者以外の居住者 >全ての所得に対する所得税額

A非永住者 >国内源泉所得及び国外源泉所得のうち国内払のもの又は国内に送金されたものに対する所得税の額

B非居住者 >国内源泉所得に対する所得税の額

C内国法人 >利子・配当等に対する所得税の額

D外国法人 >国内源泉所得のうち利子・配当及び使用料等に対する所得税の額

(注)租税条約の規定により、国内法に定める源泉所得税が軽減又は免除される場合には、復興特別所得税は課されません。
源泉所得税の徴収義務者は、源泉所得税に係る復興特別所得税額を併せて徴収し、源泉所得税の法定納期限までに納付することになります。

<税率> 2.1%

3. 個人住民税(均等割)
平成26年6月から10年間、個人住民税の均等割が1人あたり年間1,000円引き上げられ、現行の4,000円から5,000円とされます。
 

支払項目

作成または保存書類

記載内容

電車賃またはタクシー代

交通費明細書の作成
日報などの作成

・金額   ・交通手段

・どこからどこまで

自動販売機での購入

メモまたは伝票の作成

・金額   ・どこで買ったか
・誰に渡したか

慶弔費

メモまたは伝票の作成
招待状、案内状、礼状等の保存

・金額   ・誰に(住所・氏名)

・内容または目的

領収書がもらえない接待交際費

メモまたは伝票の作成

・金額   ・接待相手(住所・氏名)
・支払先 
  ・接待の目的

領収書を紛失した場合

メモまたは伝票の作成
支払がわかる関係書類の保存

・金額   ・支払先
・内容または明細


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